Poems

identity


昔は 疑問が生じたときには
 よく親や先生なんかに聞いたものだった
  何でこんなことを、と
けれども答えは いつも同じ
 「ミンナ ソウシテイルノダカラ」


何て楽な言葉
 そして
何ておぞましい言葉───!


そうして いつしか
 疑問に思うことすら止めてしまった



悲しいかな 人は一人でいられる程に 強くはない
 だからこそ人は 救いを求める
  誰かと 同じであるということに

そうやって形作られた「同質」に
 私は おぞましさを感じる


狂っているのは 歪んでいるのは 皆なのか
それとも 私だけなのか……


by Mizuho Aikawa/ 1999, 2008